ブログなのだろう

趣味あれこれをつづる予定です

麺屋いっちょうの話

f:id:nodalow:20180717171250j:plain

先日の連休に友人と海へいってきた。

その帰り、宝塚在住の友人を家に送る際、晩御飯として立ち寄ったのがこの店『麺屋いっちょう』中山寺店だ。

 

連休のロードサイドの外食店はどこも大行列。なか日の日曜という事もあり、当初、びっくりドンキーでハンバーグをと思っていたが溢れんばかりの大渋滞なので回避。その近くにラーメン屋があるとのことで急遽来店した。

 

海で遊んで疲れた身体、高カロリーを欲するは必至である。ハンバーグの代替えとしてラーメン・チャーハンどんとこいである。店内は適度に混んでおり、すぐに座れる席も見え、一安心。テーブルに案内されるや否やメニューシートに手をかける。なるほどラーメンも推しだが、「まぜそば」もウリの店のようだ。だがやはりラーメンはスープを飲みたいのが心情。新メニューらしき別紙で紹介されている「煮干しラーメン煮卵付き」をチョイス。

 

「いらっしゃいませ!」

「煮干しラーメンを2つ。あ、煮卵付きでね。」

「ありがとうございます!」

 

などとやり取りの後、耳なじみのない言葉が飛んできた。

 

「ラーメンかまぜそばご注文のお客様はごはんとから揚げ食べ放題なのでぜひお召し上がり下さい!」

 

だと?キムチとメンマ取り放題の間違いじゃないのか?

百歩譲って「まぜそば」の追い飯にごはん無料ならわかる。あまつさえ最初からどんぶり飯がただ?さらにから揚げも。ラーメンは当然関西での標準価格だ。完結してしまうぞ、晩飯が。とはいえ、これこそ据え膳食わぬは男の恥。お茶碗片手に業務用大型炊飯器を開ける。まぎれもない白飯。相撲部屋よろしくたんまりと白飯が炊き上がっている。ごはんをよそい、から揚げを別皿に。さらに生刻みにんにくまで常備している。

 

 

どう使うんだ?ペースが乱されそうになる。しかし後々生刻みにんにくだけを取りに帰るのはあまりに愚か。とりあえず入れて置こう。両手に即席から揚げ定食を握りしめテーブルに戻る。まずはごはんだ。腹が減っている。米をかきこむ。やわらかすぎず固めでもないやわらかめな質感。OKラインだ。から揚げだ。トングで掴んだときはそれほど感じなかったが箸ではさむとわかるその固さ。これは明らかに固い。硬化している。ひと口で頬張ると口の中を切るんじゃないかと言わんばかりのごつごつとした鋭利な衣。カリカリではない、バリバリいわせながら咀嚼する。しっかり揚がっているせいか香ばしさはあるものの、味は希薄。

 

長時間から揚げ置き場にあるせいなのか、またそこでヒーターのようなもので冷めないようにしているせいで熱を持ち油分がなくなっているのかひたすら固く、たんぱくだ。つまりジューシーではない。となると通常のから揚げのようにごはんが進む代物というわけではない。生刻みにんにく、やつを使うか。

 

薬味のごとくそっとから揚げに添え、パクリ。期待していた解ではなかった。ただにんにくは匂いが濃いのでごはんはすすんだ。その勢いでなんとかごはんとから揚げを完食。ラーメンを待つ。

 

 

友人はというとごはんもから揚げもとくに手をつけていない。そしてラーメンの登場。煮干しのいい香りがすぐに鼻先にたどり着く。テーブルに置かれると友人はおもむろにから揚げをラーメンに投入。気でも狂ったか。箸でスープに浸すように麺の奥に入れている。浸す・・・よう?

 

 

カラッカラに揚がったから揚げはしっかりとラーメンのスープをよく吸っているように見えた。これが解か!?しっかりスープに浸かったから揚げを取り出し、から揚げをかじる友人。

 

 

「・・・うまいんか?」

「別に。」

 

 

暑い暑い真夏の夜が更けていく。